徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

話の聞き方について ~なんでお前なんかにそんなこと言われなきゃいけないのかというのは置いといて~

べつに説教臭いことでも小難しいことでもなく。

そいつの話の聞き方を見れば、相手の経歴、特にプレゼンテーションの経験、アカデミアでいえば授業をした経験の多寡をはっきり判別できます。

・・・簡単なことです。

壇上に立ち話をしているとき、聴衆の中でうんうんと頷いて見せるとか、話の内容で表情を大きく変える人間は、十中八九、同じように壇上に立った経験がある。

そんな「気がします」(笑)

 

学生時代に他大学で教員をやっていたことがあります。

具体的には化学実験で、15人くらいのグループを受け持ち、最初の導入説明から後片付けまで実験の実技指導をしました。

(豆知識! 後片付け・・・洗浄技術は化学の奥義の一つなのだ。実験器具を「化学的に完璧に綺麗に」するためには一生かかるぞ!目的に応じてどうやってどの程度洗えばいいか考えないといけないのだ)

学生実験ですから最初からどんな結果になるかはわかっている実験内容ですが、話の中身は専門知識の応用ですからなかなか難しく。

何をどう説明するか事前に準備してはいるものの、きちんと理解してもらうためには、現場で相手のリアクションを観察しながら、ここはもう大丈夫だとか、ここはもう一つ例を挙げなきゃとか、判断が必要になります。

偏差値70越えとか混じっているような、こっちより数段勉強ができる学生たち。

真剣に聞いて、理解しようとしているのはわかります。

しかしそのリアクションの乏しいこと。

頭を高速回転させている故に、自分の体、表情筋その他のコントロールがおろそかになっているイメージです。

こちらの、馬鹿丁寧なまでに噛み砕いた、はずの、説明を分かってくれてりゃいいですし、頭のいい学生群ですからわかってるんでしょうけど。

それでも能面のようなノーリアクションでは不安になります。

 

逆に言えば、自分が壇上に立ち、話をした経験があれば、敵対していない誰かの話を聞くときには相手を安心させるため、自ずとリアクションが大きくなるんでは?と思うのです。

 

例の件で新入社員に話をしたとき、明らかにリアクションの大きいやつ、能面のやつの2パターンおり。

少数派のリアクション民に心を救われた気分でした。

だってー。

どうやったら仕事がおもしろくなるかーって話をして、実例としてゲーム画像まで出してそのキャラクターのマネまでしながらしゃべってて、能面でいられたら死んじゃいます。

(人事に怒られるんではとおもったけど今のところ無事)

 

噺家殺すにゃ刃物はいらぬ あくび三つで即死する

 

なんて都都逸もありますが、まさにそんなです。

でまあふと思ったのですが、もしかしたらリクルーター相手の会社説明会なんかでも、人事担当はそういうところを見て、経歴を推し量っているのかもしれませんね。

オチはないです。

 

徒然狸 ―タヌキの日記―

 

筆者は盲導犬尊敬し、個人的に応援しています。
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