今週のお題「激レア体験」
詳細は秘密ですが。
おいら、凡人にしてはメディアへの露出度が高く。
いろんなバラエティ番組とかいくつか出演しています。
主演ではありませんが、お手伝い的なアレとして。
NHKが多かった気がしますが、民放も割と。
疑似生(基本的に生放送としてそのまま放送するが、トラブルがあった時のために少し時間をおいてから流す)とか、なんだかのラジオの生放送とかもありました。
ラジオの生放送では、なぜかハーモニカ生演奏をかましています。
タモリ倶楽部にも何度か出ました。
2020年正月特番にもちゃっかり。
・・・断っておきますが、芸能人では全くありません。
いろんな番組の、科学的企画の、技術スタッフとしてです。
テレビ局の仕事、きついですよ。
一瞬の出演のために早朝から深夜まで拘束されたりします。
そんだけ、万全の態勢で撮影しているからこそ、万民受けする番組を成しえるわけです。
で激レア体験ですが、わたくし一度だけ、主演したことがあります。
某教科書会社の、某化学実験DVD。
その主演として。
いまでも懇意にしている高校時代の恩師の紹介でした。
もう15年以上前です。
当時は「手業(てわざ)」担当と呼ばれていたでしょうか。
化学実験って、本当に指先一つの動作が問われます。
化学知識がないと、適切な動作ができない。
何が危険とか知らないと、そもそも危ない。
ちょっとした勘がないと、実験自体上手くいかない。
化学実験を上手にやろうとすると、なんだか大工の棟梁的な感覚が求められるのです。
DVDの実験シリーズすべてを網羅するので、その手業担当をけっこう数か月とかやっていました。
見てくれは面白いけどすげえ匂いのする実験をやって、カメラだけおいて全員避難したこともありました。
同ポジ切ってる(カメラ位置を固定して撮影対象を撮影し続けている)カメラの三脚を蹴っ飛ばしてヒンシュクをかったこともありました。
化学反応のおとが重要なシーンで、反応にびっくりして「うぉっ」とか言ってしまいリテイクになったこともありました。
「そのビーカーをシモに」とか「若干時計に」「八百屋にして」「はけて」「すこし感じさせて」とか撮影用語に慣れて普通に対応できるようになり、カメラさんに笑われたりもしました。
ADさんが不用意に実験セットをいじってガラス器具を割ってしまい、予備を持ってくるまで待ちになったりもしました。
おいらの指先が荒れていて、ADさんがハンドクリームを買ってこなきゃいけなくなり。ディレクター「ハンドクリーム待ちでーす」の宣言で誠に申し訳なくなったこともありました。
ていうかディレクター、昼飯の時にマシンガンのごとく喋りまくるくせに、だれよりも早く飯を食い終わるその技術は一体何なんだと驚愕したこともありました。
出演先の教科書会社の偉い人に「化学で生きていこうとしてるのか・・・いばらの道だね」とか言われたり。
パチンコ大好きで別番組に出ちゃってる照明さんの(照明にに関する)匠の技術とか、カメラで写すものに対する気の使い方とか、見せ方とか。
結構、今の仕事に生かされていて今更おおっと思ったりとか。
とかまあ。
今となってはセピア色の、楽しい思い出です。
こういうのって、誇るべきなのかもしれませんが。
誇るべき楽しい思い出が多いほど、思い出したとき切なくなるっていうのが、なんとも人間らしいというか……。
徒然狸 ―タヌキの日記―
筆者は盲導犬を尊敬し、個人的に応援しています。
中部盲導犬協会:http://www.chubu-moudouken.jp/
日本盲導犬協会:http://www.moudouken.net/