徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

戦闘糧食について

戦闘糧食(レーション)、それは軍人が携行する食料であり、どんな時でも素早く、おいしく食べられ、必要な栄養を摂取できるように各国が工夫を凝らしている非常食の一種です。
日本にも様々な戦闘糧食が存在しますが、なかでも戦闘機に搭載されている「がんばれ食」は有名です。
詳細は7年前の記事を参照のこと
このがんばれ食、最近では?製造元から民生用にも販売されておりまして、備蓄用の非常食としてAmazonなどで普通に買うことができます。
 

救難食糧ER5食入 SOLAS条約準拠

救難食糧ER5食入 SOLAS条約準拠

 
まあミリオタと胸を張れるほどの知識は全くないもののミリ好きなので、乾パンや缶ビスコ、水などとともにER5も買ってありました。
が、ER5は乾燥ゼリーを含むため賞味期限は3年程度で、以前買ったものは今年4月で期限切れ。
どうしようかと思ってましたが、会社での昼飯に充てることにしました。
 
はっきり言って、食に対してはさほどこだわりを持っていません。
異常にまずいもの、極端に嫌いな物、本能的に危険を感じるもの以外は割となんでも美味しくいただきます。
台湾に行った際には得体のしれない風味で油まみれの現地駅弁を平然と食し、お袋に驚かれたりもしました。
また、毎日同じものを食べ続けても数年は飽きません。
まあその辺は錯綜料理シリーズを見ていただければ一目瞭然でしょう。
もちろん、美味いものを食べることに関して興味はありますが、それは時間が有り余っている夕食時くらいの話。
朝食、昼飯では、はっきり言って食事など時間の無駄、くらいに感じており、とにかく一瞬で済ませられることに高級感を覚えます。
特に昼なんぞは社食の天ぷら蕎麦(370 kcal、100円)で十分、食堂までの往復時間6分+喫食時間3分+供給待ち時間1分=10分で済ませることに幸福を感じます。
ちなみに残り50分のうち20分は本を読み、30分はいびきをかいて寝ています。
 
そんなわけで、あまつさえ席に座ったままで喫食し、短時間で十分な熱量を摂取可能な戦闘糧食はおいらにとって理想的な昼食なのです。
ER5の一食は手のひらサイズの「ビスケット」と親指サイズの「乾燥ゼリー」のセットで300 kcal以上を摂取することができます。
素晴らしい。
 

 
で、味はと。
まずビスケット。
ふむ、ビスケットだ、と思えるのは最初の一口まで。
甘い。
とにかく甘いのである。
なんならビスケット風味の砂糖菓子を喰っている感じです。
ふと気づく。
そりゃまあ、このママゴトみたいな量で300 kcalを摂取できるんだから、砂糖の塊なのであった。
しかも真空パックで見るからにギッチリ詰まっており、ビスケットは思えないほどの重量感があります。
それなりに水分がほしくはなるが、決して不味くない。
お茶があったのでそれなりに楽しめました。
さてお次は「乾燥ゼリー」。
ふむ。
ゼリーと言われてグミを想像しており、歯の治療で充填されている紫外線硬化樹脂が取れたら嫌だな、とか思っていたのですが、全然違いました。
昔ながらの、おばあちゃんがお茶うけに繰り出してくるような、和風のゼリー。
でんぷんと砂糖とゴマの香りが前面に押し出され、たぶん香料はほぼ使われていない、素朴なものです。
でもまずいわけじゃない。
ペットボトルではなく熱いお茶があれば普通にお茶菓子として活躍できるくらいのポテンシャルは感じます。
 
総評。
これは美味い!毎日食べたい!という感じではもちろんないが、緊急救命食としては満足できる。
被災時に口にすれば疲れた精神を癒してくれる、そんな味でした。
  
徒然狸 ―タヌキの日記―
 

筆者は盲導犬を尊敬し、個人的に応援しています。
https://www.moudouken.net/





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