徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

トムヤムクンとドイツ

本日、ミンミンゼミを初観測。
来週いっぱいは傘マークもなく、夏は確実に近づいて来ているようです。
都心から離れたキャンパスですが、季節の移り変わりが感じられるいいキャンパスです。
タヌキもいるし。
 
徒然狸 ―タヌキの日記―
 
 
晩飯でハズレを引く。
いつも晩飯は昼飯と一緒に生協で購入しています。
晩はまあ、家に帰るだけのエネルギーが摂取できればいいので、カップ春雨ですませています。
で、今日は少し趣向を変えて「トムヤムクン麺」なるものを買いました。
で、いざ食べる段になって気付く。
トムヤムクンというのはなにやら辛いスープだという認識しかありませんでしたが、そういえばタイ料理。
タイ料理といえば香草。
香草といえばパクチー
パクチーといえば、私の天敵。
唯一知っているタイ語は「マイサイパクチーパクチーを(料理に)入れないで下さい)」。
そしてパッケージには「香草の香が楽しめる」とかかれているではないか。
……やっちまった……。
ただ、まあ、味の素の製品である。
そんなにすごいものではあるまい、と考え直し、とりあえず作ってみることに。
中袋は二つ。
乾燥具材と液体スープ。
乾燥具材を開封してニオイを確認。
とりあえずパクチーの気配はなし。
湯を入れて三分後。
液体スープを開封してニオイを確認。
……あれ?
パクチー臭がない。
香草といってもパクチーではないのか。
これなら行けるかもしれない。
スープを投入。
撹拌。
喫食。
……なんだこれは……。
パクチーではない。
確かにパクチーではないのだが、それとは異質の異臭がする。
言葉で言い表せませんが、とりあえず、食べた瞬間に東南アジアの巨大寺院のなかの匂いを連想しました。
なんというか、線香臭の東南アジア版というか……ああ、もうなんだかわかりませんがね。
まずいです。
臭覚のカルチャーショックです。
私の感覚では食べ物の匂いというより、建築物の匂いに近いです。
パクチーよりはマシですが、油断すると吐き気に襲われそうです。
正直捨てたいですが、唯一の晩飯であることに加え、研究室なので固形物入り液体の処理は意外に面倒なんです。
しかたないので、麺と具材だけはなんとか口に押し込み、スープを流す。
……つ、疲れた……。
食えば食うほど消耗するのは、闇鍋以来の体験でした……。
 
タイに滞在したら間違いなく餓死する
徒然狸 ―タヌキの日記―
 
 
あー、食べ物の苦難といえば、ドイツもありました。
学会で一週間ほどチェコ〜ドイツに滞在したとき。
私と同期の女史と一回り年上のドクターの三人旅だったのですね。
でまあ、チェコにいたうちとドイツの初日くらいは普通だったんですが、ドイツの残り数日で私とドクターが食べられなくなってきまして。
朝食は毎日ホテルのビュッフェだったんですが、女史が普通に食事をとるなか、私とドクターはヨーグルトとシリアルばかり食べるようになりました。
で昼はその辺の店で食べるんですが、ウィンナを頼めばでかいのが二本どかんと出るし、芋を頼めばジャガ芋二つ分くらいの蒸し芋にサワークリームが掛かってくるしでずいぶん苦労しました。
……日本が好きです。
 
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ところで、「ふかしいも」と打ったら「不可視芋」と変換されました。
機種変したい……。
 
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