昨日、仕事に飽きていたころLINEに怪メッセージが届く。
「たぬきくんの下の名前、漢字でどう書くんだっけ」
「○○だよー」
「了解。数日後に何かが届くかも」
「・・・なんですか?」
「なんでしょうね」
「生き物じゃないでしょうね」
「ふっふっふ」
本日。
黒猫「宅急便でーす」
黒狸「ぁーい少々おまちくださいー」
紙袋に入った長細物体である。
黒猫「冷蔵品ですのでー」
黒狸「ぁい、ありがとうございますー」
冷蔵品らしい。
品名には「チョコレート」。
ちょっと遅めの愛の証か??
わけわからんので開封。
・・・おお。
そこには宇宙が入っていた。
すげえ・・・!!!!
これ、チョコレートの包み紙ではありません。
チョコレートそのものに彩色が施されているのです。
見よ、このクォリティ。
そういえば昔は天文学者になりたかったのです。
図鑑に描かれた惑星は美しすぎ、想像を絶するそのサイズ、スケール感は幼い脳髄をしびれさせたのでした。
そんな忘れかけた昔の夢が、それでも化学者の末席くらいにはたどり着いた自分に、記念品の形になって届けられたかのような。
ほとんど奇跡です。
贈り主に、天文学への憧れを語ったことはなかったと思います。
だからなおさら、奇跡が具現化したような、畏れに近い感動に襲われました。
・・・さて困りました。
こんなすげえもの、喰うわけにいきません。
しかしいずれは劣化する。
喰わないわけにもいきません。
禅問答のようなチョコレート。
どうやら真の芸術は感動と問答を呼ぶようです。
徒然狸 ―タヌキの日記―
筆者は盲導犬を尊敬し、個人的に応援しています。
http://www.moudouken.net/