徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

黒という色について

お題「#買って良かった2020

2012年にデスクトップPCを購入し、ついでにフルHDのディスプレイを購入したのですが、まさかの発注ミス。

ノングレア液晶(非光沢)と間違えてグレア液晶(光沢あり)を買っちまう。

もちろんグレア液晶のほうが映像もシャープで発色性もいいのですが、なんたって表面に光沢がある。

(ちなみに:スマホ画面がグレア液晶。ATMとかの画面がノングレア液晶)

部屋にある光源とか自分の顔とかいろいろ映りこむので、あんまり好きではないのでした。

そのディスプレイが今年8月に故障。

よしきた、とばかり、満を持してノングレア液晶に買い換えました。

今度こそ間違えるもんかと、指さし確認までしましたよ、ええ。

……やっぱ、ノングレア液晶はいいです。

この8年間グレア液晶を見続けて、ついにノングレアに換装。

いまさらびっくりしたのが黒色の表示。

映像作品を見ていると、黒の漆黒度が違うことに驚きました。

 

色と言えば、たとえば赤の鮮やかさとかが一般的に気にされますが。

実は黒も、奥が深いのです。

身の回りのものでいうと、服飾品にしても。

単純に黒といっても、完璧な黒色ではありません。

そもそも完璧な黒とは完全黒体のことであって、つまり光を全く反射しないということ。

そしてそれは、現在の技術で人類が作り出すことのできないものです。

現在人類が作り出している完全黒体に近い黒は、例えばベンタブラックという物質。

反射率0.2%で、つまり照射された光の99.8%を吸収してしまうものです。

この物質を塗られると、どんな形のものであろうと、ただの平面にしか見えなくなります。

何しろ光をほぼ反射しないので、パチンコ玉だろうが金平糖だろうが、ただの「黒い穴」にしか見えなくなるのです。

しかし逆に言えば、0.2%の光は反射してしまう。

それはつまり、黒と言いつつも、黒以外の何色かに近い、色に見えるということ。

それがいま人類が作り出せる、黒色の限界です。

 

身近な例だと、おいらが愛用しているユニクロの黒のポロシャツ。

確かに黒なんですが、これは厳密には「赤系の黒」です。

赤い光をほんのちょっとだけ、反射しやすい黒色で、完全な黒ではないのです。

ちなみにトヨタ車の内装の黒はたぶん、「緑系の黒」。

ほんの僅か、緑がかっています。

そんな中、やはり身近な例で、「完全な黒」に近い色をしていると言われているのがピアノの筐体。

いわゆる「漆黒」というやつで、色にうるさい業界では「ピアノブラック」などと表現されます。

表面に光沢がありつつも、とても深い黒色をしている、というイメージでしょうか。

 

で、久しぶりにノングレア液晶で映像作品を見て、黒い部分の漆黒感に感動させられました。

単純に表面光沢がないせいで、余計な光の映り込みが少なく、黒が深いのです。

もちろんその分、表示される図形はほんのわずか、ぼやけてしまいますから鮮やかさやシャープさは劣ってしまうのですが。

「一枚の絵を見る」のではなく「動画を見る」という用途に関しては、ノングレアが最適だと感じました。

 

というわけで最近AmazonPrimeに加入し、動画を見まくっては黒に感動しています。

こんにちは、変なおじさんです。

 

徒然狸 ―タヌキの日記―

 

筆者は盲導犬尊敬し、個人的に応援しています。
中部盲導犬協会:http://www.chubu-moudouken.jp/

中部盲導犬協会ほしいものリスト:Amazon.co.jp
日本盲導犬協会http://www.moudouken.net/





 NHK(日本放置協会)は放置される側の団体です。