徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

挽回と仮説

やりました。
先々週だかの日記で、作製しているサンプルのうち重要な一つが作れなくなったことを書きましたが、本日、作製に成功しました。
このサンプル作製は、市販の粉末をプレスしてペレット状にし、それを焼成しておわり、という簡単な手順なのですが、焼成の段階で不純物が混じるという問題が起こっていました。
要は、熱で化学変化を起こしてしまうのです。
焼成温度を下げてみたり時間を変えてみたりしたのですが、それでは悪化することが判明。
しかし、焼き方を変えると改善することがわかりました。
これまではボート型の素焼き容器のなかにペレットを立て掛けて焼いていたのですが、素焼き板のうえにべちゃっと置いて焼くと、上面の不純物量が半分に減りました。
さらに、プレス圧を下げることで不純物がグラディエントに減ることが判明。
そして今日、片面の不純物をほぼ無くすことに成功しました。
裏面にはまだ残っていますが、それは今回は問題無し。
とりあえず、学会には間に合いました。
あとは再現をとって、量産体勢に入るだけです。
やれやれ……。
ただ、なんでプレス圧を落とすとよいのかは謎。
上面の不純物量が裏面に比べて必ず少ないことと併せて考えると、ペレット表面への空気供給が不純物の生成を抑えている、という仮説は立ちます。(プレス圧を落とすとペレット内に空気が残る)
ただ、それは極めて考えにくいことです。
月曜に大将とディスカッションなので、そこで答えが出るかどうか……。
 
徒然狸 ―タヌキの日記―





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