ミラクルとペン

ミラクルが起こった。
研究で純粋な物質Ａが必要で、去年の夏辺りになんとか手に入れようとしていた。
しかし、どこにも売っておらず、合成もことごとく失敗。
純粋なものは得られず、半ば諦めていた。
そして最近になり、物質Ｂを購入。
こいつを焼成してみたんである。
すると。
……まさかの相転位。
純粋な物質Ａが得られたではないか。
そもそも、物質Ｂは焼成してもＢのままでいるはずなんである。
しかし、純度の低いダメ製品であったため（？）に結晶相が変化し、物質Ａになったのだった。
棚から牡丹餅とはこのことである。
これで研究が前進します。
……ただ、問題が一つ。
この研究を論文にする際には、物質Ａを何処から入手したか書かなければいけない。
もちろん、正直に「Ｂを焼いたらＡができちゃった☆」と書くしかないわけである。
……通るのか……。
　
= = =
　
このところ、頻繁に物をなくしている。
まず、薬さじが一本失くなり、ついでスパチュラが消えた。
そして今日、シャープペンが消えた。
……最後に使った記憶は、先日の寄席で演題をメモったときである。
とすると、かばんの中に紛れている気もするが……。
もともとペンと薬さじはよくなくす。
しかし、前年度は何一つなくさなかった。
ところが今年度に入った途端、これである。
ショックだ……。