徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

凍結細胞事件と夢

うーちゃん(骨髄幹細胞)を蒔きました。
凍結細胞の扱いは慣れていないので慎重に行きたいところですが、細胞の解凍というものは生存率低下を防ぐため手早さが要求されます。
なので、事前に操作手順書を自作し、何度もシミュレーション・推敲して備えていました。
まず、下準備。
遠心分離機を指定の回転数と時間に合わせ、バランスをとるためのカウンターウェイトをセット。
遠心管(大・小)を用意し、小には生理食塩水を入れておく。
解凍のための37度水槽を用意し、ついでに培地の瓶を入れて温めておく。
……よし。
作業開始。
液体窒素タンクから細胞のアンプルを引き上げ、すぐに水槽に漬けて一気に半解凍させる。
そして水槽から引き上げ、余熱で全解凍。
中身を吸い出し生理食塩水に混ぜ、ピペッティングを数回行って細胞ひとつひとつがばらばらになるようにする。
遠心管に蓋をし、遠心分離。
終ったら上澄みの生理食塩水を除去し、培地を入れて細胞を再懸濁。
生存細胞数を数える。
これは、細胞を本当に、一匹、二匹……と数える作業です。
血球計算盤という、血液の中の赤血球を数えるための道具がありまして。
スライドグラスより一回り大きいガラスの板があって、そのうえにもう一枚、小さめのガラス板を置いて、動かないように固定します。
すると二枚のガラスの間には、液体が0.1μL入るだけの隙間が出来るようになっています。
この隙間に細胞を懸濁した培地を、毛細管現象を利用して流し込んでやり、顕微鏡で観察することで、0.1μLのなかにいる細胞が見えます。
そいつらを数えれば、懸濁液の中に細胞がどれくらいの濃度で存在しているか分かるわけです。
 
……で、ここで事件が起こりました。
 
細胞が予定よりかなり少ないのです。
バイアル一本辺り五万匹の細胞が入っているとカタログには書いてあったので、血球計算盤で数えるときに大体50匹になるように計算して操作したのですが。
実際やってみると、15匹くらいしかいないのです。
しかも死細胞も割といたので(生細胞は光って見えて、死細胞は黒っぽく見える)、生細胞の数は10匹程度。
目的の濃度の細胞懸濁液を素早く調製するため、事前に作って置いた「細胞希釈率早見表」では、下は20匹までしか想定していません。
仕方ないのでその場で希釈率を再計算する。
……足りない。
細胞の絶対数が足りません。
最悪です。
ただ、足りないのは10%ほど。
すべての細胞を予定の14箇所に均等に蒔いてやれば、おそらく大丈夫でしょう。
というわけで、なんとか蒔き終わりました。
つ、疲れた……。
明日観察して、細胞がちゃんと培養器に接着していればよし。
いなければ、メーカーにクレーム入れます。
五万円だよ、五万円……。
 
月曜朝からヘビィな
徒然狸 ―タヌキの日記―
 
 
過睡眠でまたいろいろ夢を見る。
旅の夢
バスかなにかで山奥の温泉場かどこかに来た。
帰りの便を調べておこうと時刻表を見たら、一日に一本しか便がなく、不安になった。
 
海の夢
ぶらりと海にやって来た。
小さな店にはいると惣菜のような料理を売っていたので、いくつか選んでパッケージに入れてもらった。
 
風呂の夢
風呂に入っていた。
一人ではなくもう一人いて、その人物は片足が切断されていた。
 
旅の夢は不安、風呂の夢は体調不順で、減量中に見やすい夢なんだそうです。
ぉぉ。
良いファクターだったのが「片足のない人間」で、努力が報われる予兆だそうです。
また海(海辺や砂浜)は、成果を期待する夢主の精神状態を示しており、基本的には吉夢だそうです。
 
徒然狸 ―タヌキの日記―





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