論文とツンデレ

先日リバイスした論文に関する応答が、一ヶ月越しくらいで帰ってきました。
どうやら、五人中二人の査読者にもう一度渡っていたようです。
結果。
マイナーコメントが二つのみ。
……査読者が書いてくるコメントにはメジャーとマイナーの二種類があります。
メジャーコメントは論文の構成やデータ、論議などに対する言及で、こちらの対応いかんではリジェクト（ボツ）になる恐れがあります。
前回はこれがわらわら付いていました。
一方のマイナーコメントは、ちょっとした情報の追加や誤字脱字の修正を要求するもので、修正すればそれでOKという感じ。
つまり今回マイナーコメント二つのみということは……
ほぼアクセプト（採択）！
まああくまで「ほぼ」なので、捕らぬ徒然狸の皮算用にならないよう、慎重に対応しなければ……。
ところで、前回すごい勢いでコメントを書いて来たので「ラスボス」と名付けたレビュワー＃４ですが、今回のコメント二つもこの人でした。
実は今回の論文ではやむを得ず、バイオ論文としてはイレギュラーなことをいくつかしているんですが、＃４はその痛いところを前回のコメントで確実に突いてきました。
仕方がないのでこちらはイレギュラーの理由を説明するだけにとどまり、追加実験や論議の再構築は避けました。
なので、また確実に攻撃してくるだろうなぁ、次突かれたら終わりだなぁ、と覚悟していたんですが。
意外にもこちらの言い分に納得してくれて、マイナーコメント二つで終わり。
ラスボスというより、あれですね。
ツンデレってやつでした。
助かりました。
世の中には意地の悪いレビュワーやエディターもいると聞いていたので、戦々恐々でした。
やれやれ。
これが土曜日の話。
本日、無事に再々投稿しました。
いけー。
　
ア、アンタの論文なんてメジャーリバイスにしちゃうんだからねっ！
徒然狸 ―タヌキの日記―
　
　
大学の夏の停電期間に向けて対策を練る。
今年の停電は二日間。
冷蔵の試薬はいいとして、冷凍の試薬は家の冷凍庫で保管するしかありません。
検討の結果。
細胞実験用の試薬に加え、牛胎児血清、あと冷蔵品の生理食塩水、液体培地まで持ち帰ることに……。
いや、これはきついぞ。
培地と生食は200ccのガラス瓶入り。
往復３時間を電車で運ぶのはだるいし、危険な気も……。
保冷剤と一緒にクーラーボックスにつめて、実験室に放置でもいい気もする。
悩ましい。
　
　
徒然狸 ―タヌキの日記―