徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

細胞到着と後始末

うーちゃん(骨髄幹細胞)が届きました。
昨日の時点で代理店から今日届くと聞いていまして、今朝になり「10時から12時の間に研究室に届く」と通達がありました。
凍結細胞というのは保存温度に対して非常にシビアで、液体窒素中での保存が基本です。
一時的にならドライアイス温度(マイナス75度くらい)でも平気ですが、マイナス20度になると死に始めてしまいます。
(解凍するときはマイナス20を一気に通過して0度まで温めることで生存率の低下を防ぎます)
凍結細胞は普通ドライアイス詰めで送られてきますから、そんなわけで届いたら即解凍して培養を始めるか、すぐに液体窒素中に入れてやらないといけません。
居室で待機。
すると、11時くらいに実験室にいた学生から電話。
「用度課に荷物が届いているそうです」
……細胞を用度課に届けおったかバカチンが。
ダッシュで用度課に向かい、細胞を受け取りすぐに培養室へ。
段ボールを開梱し、でてきた発泡スチロール箱を開梱。
ドライアイスを掻き分け、細胞が入った容器を取り出す。
フィルムケース大のケースの中に、小指の半分ほどのアンプルが入っています。
おぉ。
とか感動している暇はありません。
液体窒素タンクからアンプルを固定する金具を引き上げ、アンプルをセット。
すぐに液体窒素に沈めてやる。
……嵐のように作業完了。
あとは生存を祈るのみです。
月曜日に解凍して培養を始める予定です。
アンプルが入っていたケース。
 
徒然狸 ―タヌキの日記―
 
 
で、空き箱には大量のドライアイスが残りました。
細胞を翌日配達で輸送するときは、ドライアイスを5kgくらい入れるのが普通です。
ということは、届いた時点で3〜4kgのこっているわけで。
普通の塊なら階段の踊場にでも放置するところですが、今回はほとんどがカチワリ氷のようなクラッシュタイプ。
なにかの拍子に下界に降り注ぐと困るので、踊り場に放置は出来ない。
しかたないので、実験台の流しに放り込みました。
 
予想外に酷いことになりました
徒然狸 ―タヌキの日記―





 NHK(日本放置協会)は放置される側の団体です。