徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

発表会と最終兵器

大尉の発表会、二分の一日目。
半日が潰れました。
かなりしっかり叩かれている大尉もいましたが、まあまあ、いいことなのです。
「なんでもいいから受け答えすればよろしい」
「学生のうちはいくら恥をかいても痛くも痒くもない」
とは、H退役元帥の言葉。
それに、予期せぬ質問というのは、その方向に研究のポテンシャルが秘められているということ。
質問にすらすら完璧に答えられれば、そりゃ気分もいいしカッコイイかもしれませんが、得るものは何もありません。
ちょっと天狗になるくらいが関の山です。
まあ卒業後就職ならばそれでいいんですが、少佐に昇格するんであれば、ディスカッションを楽しみにするくらいの構え方でいてほしいものです。
と、数年前の自分に言いたい。
うぐぅ
 
= = =
 
先日の日記で、大将から英文の書き方についてアドバイスをもらった話を書きました。
「他の論文からパクれ」ってやつです。
そこで早速文例データベースを作り始めたのですが、あることに気付きました。
私は既に、そのデータベースを持っている……?
自宅の書棚を探したら、ありました。
「科学論文を英語で書くための
 科学英語活用事典」
これはたしか准尉のころに、外人の大将に奨められて購入したのですが、全く使わず、記憶の彼方に消え去っていたものでした。
開いてみると、まさにデータベース。
日本語の単語一つにつき、英文例が四つ五つ載っています。
例えば、「アポトーシス」もありますし、「発見した」「相当する」「傾向がある」など当たり前の頻出語もしっかりカバーされています。
なんという最終兵器だ……。
災いも三年立てば役に立つ、といいますがまさにそれですね。
なんでも物は大事にしなければいけません。
早速明日から使ってみます。
 
= = =
 
火曜日。
まだ体調は良好。
週末の惰眠は少なくともマイナスにはならんようです。
 
= = =
 
ボルテックスシェーカーが届きません。
電気炉は明日の夜まで開けられません。
……論文読むくらいしかすることがありません。
 
= = =
 
タヌキに聞いてみようのコーナー。
研究室で暇なときは?
「細胞培養の動画がめっちゃ面白い」
それでは、またそのうち。





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