徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

遠心と水中

SEMの真空ポンプの調子が悪い。
鏡塔内の真空がなかなか上がらないので終了操作にも時間がかかる。
観察5分、終了40分。
益体なしめ。
 
= = =
 
卓上遠心機(写真)と1.5mlのエッペンドルフチューブが届きました。
あとはボルテックスシェーカーがくればタンパク質定量の準備が整います。
バイオっぽくなってきました。
ちなみに遠心機ですが、遠心分離に使うわけではないのです。
ボルテックスでチューブを撹拌すると、仲の液体はチューブの中に飛び散ります。
そのままでは回収率が悪いので、この遠心機にかけてやるのです。
すると、チューブの壁や蓋にくっついていた液体が全部底に集まります。
この操作をスピンダウンというそうで、バイオ系の技らしいです。
 
ところでエッペンチューブ、今まで0.5mlのを使っていたのですが、1.5は思ったよりごつい感じです。
0.5mlが20口径のライフル弾くらいで、1.5mlは44マグナム弾くらいあります。
ナイス比喩。
用意していた即席チューブ立てでは少し収まりが悪い感じです。
工夫せねば。
 
工夫といえば、最近タミヤのネットショップで水中モーターを買いまして。
超音波洗浄機があるんですが、これが実はヒーター付きで、ウォーターバスとしても使えるのです。
しかし、残念ながら撹拌機能はないので、どうしても温度むらが出てしまいます。
風呂の追いだきとおなじです。
でまあ、なんとかしようと思いまして、水中モーターを二つ買いました。
で、取り付けてみると思いの外うまい具合です。
しかし、盲点が。
単三電池の持続時間を完全に勘違いしてました。
12時間くらいはモーターを回してくれるかと思っていたら、2時間でへたってきました。
……まあよく考えれば当然です。
単二電池をいくつも使うラジコンだって、二時間遊べばへたります。
うぐぅ
私の実験では、基本的に反応時間は24時間単位です。
なので、せめてオーバーナイトで動いてくれないと話になりません。
仕方ないので外部電源に改造することにしました。
モーターの消費電力は0.6アンペアほど。
電源装置があればいいのですが生憎そんなものはなく、カタログを見たらいいお値段でした。
やはり電池を使うしかありません。
調べたところ、単一のアルカリ電池なら8時間程度は持つことが判明。
なので、単一2本の並列にすれば16時間持ちます。
目標クリア。
で、肝心の改造ですが、モーターユニットの電池収納部にハンドドリルで穴を開け、リード線を通し、内部の端子に接続することにしました。
穴の隙間はエポキシ系接着剤かなにかで塞げばいいでしょう。
で、内部の端子とリード線はハンダ付けしようと思ったら。
端子がステンレス。
どうやら、ステンレスにハンダ付けするのは特殊な資材が必要で、難しいらしいのです。
考えた末、ステンレスに銅箔テープをはり、その上にハンダ付けすることに。
……してみたのはいいんですが、モーターが回らない。
なぜだ。
サーキットテスターで導通チェック。
……ハンダ部とその真裏のステンレスで、既に導通がない。
どうやら、銅箔テープがハンダ付けに対応していなかったらしく、粘着部の導電性が熱で失われてしまったようでした。
うぐぅ
銅箔テープはいいお値段なので、自分で調達したくはありません。
もうあきらめて、導線を端子に巻き付け、ハンダで固定することにしました。
でまあ、後はエポキシで固めて、電池ソケットを調達するだけです。
……そんな時間はないけれど。
本当は明日土曜日の昼前にハンズに行こうと思っていましたが、暴風雨らしく。
まあ、またそのうちに……。
 
= = =
 
今日の日記は長いだろ。
なんせ二日間かけて書いてるからな。
まだ続くぜ。
ははは。
 
= = =
 
論文がまた火の車に。
書いた英語がことごとく修正されるのはかなり堪えます。
もうしょうがないので、大将にコツを聞いてみました。
「自分で英語を書かこうとするな」
「他の論文から文をパクれ」
……ついに匙を投げられたかと思ったらそうじゃないらしく。
要は、英作文に慣れていないとどうしても日本語の語順を直訳したような英文になるし、全部同じような構文になる。
そんなときは他の論文から文をパクれ。
そうすればあっという間にカッコイイ英文になる。
と。
そういえばマスター時代のH元帥もそんなことを言っていました。
論文を読んでいて気に入った文があったらメモしておくといい、と。
……こういうことかー。
よし、データベースでも作るかね。
 
= = =
 
タヌキに聞いてみようのコーナー。
2000字の日記を書いたご感想は。
「何事かと思って読んでみたら始終こんな調子で落胆した読者の方。これは罠です」
それでは、またそのうち。





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