徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

快挙と蘇生術

快挙である。
……浅田次郎の好きそうな書き出しでこの日記は始まる。
私の今の研究は、先代の残したデータを引き継いでいるのですがね。
どうも、入学当初からどうも、そのデータが怪しいと思っていました。
どう考えても結果が悪すぎます。
で、ずっと検証に明け暮れていたんです。
そして今日。
ついにそのデータを打ち破ることに成功しました。
私の勘は当たっていました。
完全逆転とはいきませんが、数段いいデータに変わりました。
そして、関連する技術もちょうど昨日完成したところです。
……これから一段と忙しくなります。
 
= = =
 
大学正門付近で人が倒れていました。
文字通り泡を吹いています。
おそらく急性アル中でしょう。
周囲には仲間と思われる人間が二人。
事情を聞いてとりあえず回復体位にしようとしたところ、もう二人ほど仲間が到着。
四肢を持たれ乱暴に運び去られていきました。
運が悪いと死にますな、あれは。
死因は急性アル中か窒息。
 
良い子のまめ知識。
意識不明の人間は、仰向けではなく横に向けて寝かせましょう。
吐瀉物や舌が気道を塞ぎ窒息してしまいます。
もっとも、まだ呼吸をしていればの話ですが。
応急救護の手順は以下の通り
・周囲の安全を確認します
・救急車の手配を依頼します
・四肢の変形や大量出血の有無を確認します
(・四肢が変形している場合は外傷性ショックを避けるために固定、大量出血がある場合は圧迫止血を行います)
・大声で呼びかけ意識を確認します
・口元に耳を近づけ呼吸を確認します
男性なら腹、女性なら胸の動きを観察しても確認できます
・心音を確認します
(・呼吸や心音がなければ心配蘇生に入ります。顎を引き上げ気道確保→鼻をつまみ口から大きく息を吹き入れる×2→鳩尾と肋骨の境目より五センチほど上に両手を置き、一分間に100回のペースで15回心臓マッサージを行う(この時圧迫位置が下過ぎると剣状軟骨が折れ肺に刺さる。また指を立てると肋骨が折れる)→自発呼吸の有無を確認する→人工呼吸・心臓マッサージ・自発呼吸の確認をセットで、自発呼吸が起こるまで続ける。回復の気配がなくとも救急隊が到着するまで続ければ、蘇生率は格段に上がります)
・体を横に寝かせ回復体位にします
・体温の低下を避けます
 
こんだけ書いておいてなんですが、うろ覚えです(笑)





 NHK(日本放置協会)は放置される側の団体です。