経理報告のためM駐屯地へ。
ここに来るのは三度目だが、またもや迷いまくる。
いや、「東別館」という建物だったんですがね。
普通は、駐屯地の敷地の中にあると思うじゃないですか。
外なんですね。
しかも、商店の並びに混じって建ってました。
わかるかっ
さらに入ってびっくり、オートロック。
えー……。
大学の機関じゃないの?
で、書類を渡したら、「なにかありましたらご連絡します」と。
……またここまで来いと。
おっちゃん忙しいんやで……。
Y駐屯地かH駐屯地に分室おいてくれんかなぁ……。
= = =
貴重な経験をした。
試薬の初期不良?を踏んだ。
リン酸三カルシウムという物質を買ったんです。
白い粉末で、250g900円。
で、リン酸カルシウムというのは、結晶相が三種類ありまして、どの状態なのかを使う前に確認することにしたんです。
XRDでちょいちょいっと。
すると。
なんだかよくわからない。
見慣れたような雰囲気のピークパターンなのですが、リン酸カルシウムではない気がします。
標準データと照合……やっぱり違う。
そして、手持ちのデータと照合していった結果。
ハイドロキシアパタイトであることが判明。
……骨の主成分ですね。
ちょっと混入しているとかのレベルではありません。
完全に純粋なアパタイトです。
ラベルには確かに「リン酸三カルシウム」と書かれています。
まさかと思い、もう一度測り直しました。
データベースと完全一致。
綺麗なアパタイトです。
大混乱です。
なにがおこっているんだ。
アパタイトとピークパターンが同じリン酸カルシウムなのか。
……いやいやいや。
確かにアパタイトもリン酸とカルシウムの化合物で似たような化学式です。
リン酸カルシウム:Ca3(PO4)2
アパタイト:Ca10(PO4)6(OH)2
でもやはり違う物質です。
イカとタコくらい違います。
じゃあなにか、これは本当にアパタイトなのか?
一応SEMで見てみたら、粒子の感じも不定型で市販のアパタイトによく似てるが……。
しかし試薬の中身が違う物質だったなんて聞いたことがない。
試薬なんぞ全自動で詰めているはずだから、これが本当にアパタイトならロットが全滅してるはずだが……。
もうわけがわからんので、代理店にデータを渡して製造元にクレームを入れてもらうことにしました。
はたしてどういうことなのか、分かり次第また書きます。
= = =
タヌキに聞いてみようのコーナー。
たまにはなにか質問してください。
「……名前は」
それでは、また明日!
「……」