徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

およげ研究者くん

毎日毎日 おいらは出社して

実験研究 いやになっちゃうよ

あるとき実験 室から戻ったら

「コロナ対策 明日から在宅だ」

 

初めて自宅で 仕事する

とっても気分が いいもんだ

のんびり朝の 支度して

レギュラーコーヒー いい香り

 

メールの数も 少ないし

座ったままで すべて済む

 

 

8時9時と 時間が過ぎてゆく

誰も見てない のんびりさ

実験データを まとめつつ

次の実験 計画だ

 

やること結構 あるけど

なんだかちっとも 楽しくない

いつもの椅子も 仕事には

向かないらしくて 腰痛い

 

ようやくお昼の 休みでも

外出自粛だ 即席麺だ

どんなに「お昼だ 休憩だ」

声に出しても つまらない

 

3分カウント タイマーが

冷たい音を 奏でてる

 

やっぱり僕は 研究者

実験してこそ 研究者

つぎの出社日 いつになるのかな

カレンダー見て 指を折る

 

徒然狸 ―タヌキの日記―

 

筆者は盲導犬尊敬し、個人的に応援しています。
中部盲導犬協会:http://www.chubu-moudouken.jp/
日本盲導犬協会http://www.moudouken.net/

おうちについて

レオパレスワンルームのお部屋からこんにちは。

ぼくです。

 

さてのっけからぶっこみましたこのお部屋。

もとはといえば会社が用意してくれたもの。

わが社はもともとは社員寮を抱えていたのですが、時代の流れと寮の老朽化により廃止。

ぼくの世代からは寮がなくなったため、代わりに会社がレオパレスを用意して、新入社員を格納するシステムになっていました。

一年たって更新時期になると、社員は引っ越すか、またはレオパレスを個人契約に変更してそのまま住み続けるか、選択することになります。

レオパレス

壁が薄い以外は申し分のないワンルームなわけですが、社員の99%はレオパレスを退去してよそに引っ越しています。

そらまあ、うるさいですがね。

集合住宅なんだから、大なり小なりうるさいのは仕方ないでしょう。

なんなら耳栓かヘッドホンでもすればよろしい。

そのうえ家電は備え付けで、電話一本入れれば修理・交換までしてくれる。

もちろん家賃はほぼ底値。

これが嫌になるというのは正直、苦労が足りないんではないかと思います。

 

浅田次郎曰く。

最近の男は年より若く見られる傾向にあるんだそうで。

その原因は苦労が足りないから。

本当にきつくて、畜生もうどうにでもなれって腹くくって、がむしゃらになった経験を蓄積して初めて、人間は踏ん張りがきくようになります。

踏ん張りがきけば、少々気に入らないことがあってもまあ仕方あるめえと笑っていられる。

いよいよどうしようもなくなったら畳んじまえ、という、まあ少々野蛮な自信が培われるからでしょうか。

 

前にも書いた気がしますが、おいらの夢の一つは「開かずの部屋のある家に住む」ことです。

べつにお化けに出ていただかなくてもいいのですが、とりあえず自分で部屋の一つを「開かずの部屋」の一つに設定する。

そして一年に1度くらいその部屋に入って「おお、こんな部屋あったっけ」って感動を味わいたいのです。

……これは幼いころからまれにみる、自分の家に知らない部屋を発見するという夢の影響を受けています。

が、まあこれは、べつに若いころでなくても達成できる夢でしょう。

いまはまだ、仕事も生活も全部楽しいから、後に取っておくことにしています。

というわけで、騒音が大きい以外に何の問題もないレオパレス、もう少々お世話になりそうです。

 

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久しぶりのときめきマシンについて

部長といっしょの某出張。

車で1時間の距離にある会社でひとしきりはしゃいだのち、帰社する道すがら。

あともうちょっとで会社という地点で部長曰く「おなかすいた」。

仕方ないのでPAに入り、蕎麦を食う二人。

それでなくとも休憩もろくろく取らず業務に没頭してるんですから、たまーには、こうして堂々とさぼってやるのもよいものです。

でまあそれはどうでもよくて。

そのPAに素敵なマシンがありました。

 

f:id:Mad-Tanuki:20200306230607j:plain

おしぼり供給マシン。

これはたまりません。

何がたまらないかは以下の通りです。

・安っぽい。未来的なすげえマシンがおしぼりを出すのなら別にふーんですが、この安っぽい子がちゃんとおしぼりを出してくれるのがギャップ萌え。

・出てくるおしぼりは裸。パッケージングされているわけではない、必要最小限のものを供給する無駄のなさが技術者萌え。

・数量指定できる。裸のおしぼり=形状が不安定でひとつひとつの供給自体が不安定であるはずなのに、数量指定できる=完璧に安定供給してみせるという技術萌え。

・あたたかい。プラ筐体=熱に弱いマシンから暖かいおしぼりを出して見せるプライド萌え。

 

嗚呼・・・ふたを開けて中を見たい・・・。

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新年について

今週のお題「2020年の抱負」

新年あけましておめでとうございます。

今年もよろしゅうお願いします。

今年の目標は「Hungry to win(世界に食ってかかれ)」です。

日清食品さんとのコラボで某鷹の爪団の吉田くんが連呼していたのでパクりました。

まあ要は、もうちいと食らいつくように仕事をするべえか、というところです。

ちなみに今年の初夢では死神に追い掛け回されました。

成田山で引いたおみくじは「半吉」でした。

なんだこの聞いたことのない単語は。

「凶」をオブラートに包んだものなんだと思いました。

死神に 追われ半吉 もうだめぽ

あと浮世の義理で某社のYoutubeチャンネルの管理者を引き受けてしまいました。

「どうせ誰も見てないから好きなようにやって♡」と取締役から言われましたので、全力フルスイングでふざけまくってやろうと思います。

 

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においについて

なんだか分からんが、パナさんのキャンペーンに乗ってニオイについて書いてみる。

 

わたくし、今では科学技術者を志向して苦闘中ですが、アカデミアでは完全な化学屋さんでした。

ところで ニオイ って何? と考えたことありますか。

これは完全な化学の話です。

ニオイとは、化学物質の、分子がその実態です。

何かのニオイ分子が鼻の中の感覚細胞に付着すると、脳が分子情報を翻訳し、情報を知覚レベルに落とし込んで、感覚として我らはニオイを「感じる」わけです。

 

しかし我々の生活圏で感じるニオイは、様々なニオイ分子が複合的に作用した結果で、しかもその濃度は極めて低いのが実際です。

 

何を言うとるのかというと、化学屋さんというのは、身の回りの「ニオイ」の原因となる、純粋な化学物質を扱うことが多々ありまして。

その純粋なニオイ、しかも何十倍も何万倍も濃い、つまりニオイの精鋭部隊の直撃を食らうことがあるわけです。

 

たとえば、ぼっとん便所のニオイ。

得も言われぬすげえニオイですが、あれはインドールという物質が主役になっています。

このインドール、実験室で使うとすげえことになります。

実験室全体が、一瞬にしてぼっとん便所のニオイになるんですから。

純粋にうんこのニオイでもない、刺激臭でもない、もったりとしたあの悪臭が学生さんたちを包み込みます。

さらにこの物質を回収しようとして、濃縮をかけたら最悪です。

というか危険。

何が危険かって、ちょっとでもニオイを嗅ごうものなら嘔吐モノですから。

 

個人的に最悪だったのはピリジンです。

これはホタテのニオイがします。

なんだいいじゃん、という話ではない。

ホタテのニオイというのは、ほんのりかおるからいい匂いなのです。

あれの、純粋なニオイを嗅いだ瞬間。

マジで嘔吐モノ。

フラスコを手に取った瞬間、おいらの「おえええええええええ!!!」が研究室に響き渡ったこともありました。

やっぱりなんというか、クサイはクサイでも、食い物を連想させるニオイというのは、嘔吐感に直結するので十分な注意が必要です。

 

そして個人的に最もダメージを受けたのは、酢です。

お酢です。

ただスーパーで売っているお酢は、純粋な酢――酢酸を半分以上水で薄めたような濃度です。

じゃあ純粋な酢酸とはどんなニオイなのでしょうか。

純粋な酢酸、それは化学では「氷酢酸」と言われるもの。

冬の寒い時期などには凍ってしまうためこのような名前になっています。

でも部屋が暖かければ、ただの透明な液体にしかすぎません。

これを扱ったとき、一滴だけ手についてしまいました。

私は思いました。

氷酢酸・・・酢酸というくらいだから、酢のニオイがするのかな?

反射的にそのニオイを嗅いでみて、気が付いたら私は床に倒れていました。

それはニオイではありませんでした。

嗅いだ瞬間になにか閃光のようなものがまっすぐに脳天を突き上げていくのを感じ、気づけば床でした。

後にも先にも、気絶して倒れたのはこの時だけです。

そして私は学びました。

強烈なニオイというのは、鼻で感じるより先に意識を刈り取るのだと。

 

さぁ、パナさんのお題に沿って書いていたと思いきや、なんだかアンチテーゼ化してきました。

みなさん。

クサい? ニオう?

贅沢を言ってはいけません。

文句はニオイで気絶してからになさいませ。

「すごいニオイ」#ジェットウォッシャー「ドルツ」


by パナソニック×はてなブログ特別お題キャンペーン

会議について

プロジェクトが難航しており

みんな疲労困憊

笑い上戸と化している

「この2作戦は同時進行させます。

4人で出張して、作戦A・Bに2人ずつ割り当てます。

君と君、ふたりは作戦A。

残りのふたりはプリキュア

「じゃあ名前つけないと。

キュア何とかって名前なんだよなたしか。

じゃあキュア原くんとキュア久保くんは、作戦Bをお願い」

キュア久保「キュア久保はゴロが悪いんで別のがいいです」

 

無駄に時間がかかる会議――。

 

 

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日本語について

科学技術系サラリーマンとなり、後輩のレポートの添削、論文や教科書用原稿の代筆なんかを経て。

つくづく有り難いと思っているのは日本語作文能力です。

ふつうに、日本語で文章を書く力。

就職して、上司から重宝がられてはじめて、あ、これって「取柄」なんだと気づきました。

 

この力の根源は何でもない、ただ、小説を読みまくっただけ。

幼いころ「青い鳥文庫」を買い与えられたのを皮切りに、中学の頃には「ハヤカワSF」(海外作家のハードSF作品の訳本)を(読みたいやつだけ百数十冊ていど)読破。

訳本にどっぷりつかったところで、ネットで知り合った方に森博嗣すべてがFになる」を勧められ、日本語文学の美しさに感動。

たちまちシリーズ読破。

続いて浅田次郎にハマり、数年前に既刊を読破。

新刊待ちしている間に新田次郎を読破。

さらに新刊待ちしている間に、山岳遭難のドキュメント本をあらかた読みつくす。

池井戸潤のドラマ化作品は瞬殺。

のこりをつまみながら、周囲の人間にお勧めの作家を聞いて回る今日この頃です。

浅田次郎さん、死ぬときは死ぬといってください。知らずにいると永遠に新刊を待ち続けます、忠犬がごとく)

 

 

さて、総括すれば30年間、小説+読みたいものを読みまくっただけ。

べつに、浅田・新田W次郎を省けばこの作家は全部読んだとか、このジャンルは全部読んだとか、なにかを極めたわけでは全くありません。

努力なんぞ全くしていません。

暇をつぶしただけです。

速読でもなく、ただのーんびり、読んで楽しんだだけ。

読むのは娯楽ですから、つまり30年間放蕩の限りを尽くしただけ。

なんなら国語の授業はつまらなくて中高と完全に寝ていましたごめんなさい、ですが。

なんでだか、日本語作文が上手になっていました。

 

多分ですが、きちんとした文章を読み続けると、きちんとしていない文章に違和感を感じる。

これが作文能力の本質なんでしょう。

自分で書いた文章も、どこかおかしければ、自動的に違和感を感じる。

文法なんか知らんけど、試行錯誤して違和感のない文章に書きかえれば、それが実は日本語として正確なものになっている。

自分が気持ちよくなると、それが自然と正道を踏んでいる。

奥義ですね。

 

世のお母さん方。

お子さんに小説、与えたほうがいいですよ。

本人は遊びまくってるだけのつもりが、社会に出たら重宝がられるんですから。

 

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 NHK(日本放置協会)は放置される側の団体です。