徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

技術躍進について(先日誤って削除してしまったため再執筆)

浅田次郎のエッセイみたいなタイトルをつけてみた。
要は、例のガンプラの話。
今回はRG(リアルグレード)というのを作りました。
これはサイズが1/144のHG(ハイグレード)と同じであるにもかかわらず、1/100のMG(マスターグレード)に匹敵する可動性を持ったガンプラのこと。
HGではまあ、関節は動くのですが、基本立ちポーズしかできない程度の自由度しかありません。
ところがMGになると、正座や体育座りなどのポーズが取れるほど、つまり本物の人間と同じくらい間接が自由に動かせるようになっています。
これはたとえばひざ間接だと、1つの間接が3〜4の可動機構からできており、ひざを曲げるとそれらが連動して動くことで実現しています。
 


 
RGでは、MGより一回り小さいながら、これとほぼ同等の機構を再現しておりもはやHGとは別物となっています。
ただし、ちいさなRGでこれをやると、パーツ一つ一つが非常に小さくなり、プラモデルとしての組立作業が困難になります。
そのため、RGでは「多重インサート成形」というすげえ技術が使われています。
・・・ランナーにくっついたままの状態で既に、パーツはある程度組み立てられた状態になっているんです。
 

 
これは手パーツです。
これを見ると、小指から中指まではくっついていますが、人差し指と親指は独立しています。
そしてこれら3つの部位は球体関節で手のひらと結合されています。
ランナーから切り取る前の、そのままの状態がこれです。
・・・つまり、金型から取り出したら、もうこの状態、ってことです。
・・・初学者ですが一応、射出成形の技術者です。
これを見たとたん、どうやって成形したのか悩みに悩みました。
球体関節のオスとメスは、一切の遊びなしにぴったりと接しています。
またオスとメスは、それぞれ別の種類の樹脂で成形されている様子が伺えます。
またパーツの何箇所かは、既にカットされたゲートが存在しています。
つまり、オスかメス、どちらかを先に成形し、それを別の金型に突っ込んでサンドイッチ成形のごとく、別の樹脂を射出したんでしょうか。
・・・熱力学的理由から、別種の樹脂同士は交じり合わない特性があるため、可能といえば可能かもしれませんが。。
あれ、でも。
メス部分が完全にアンダーカットになっているから、脱型できない・・・。
・・・ん?
あれか。
オスを先に成形してから、サンドイッチでメスを成形したのか・・・?
 
会社に持っていって先輩に教えてもらいます。。
徒然狸 ―タヌキの日記―
 
 

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