徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

実験環境と謎の試薬

吸に冷え込みましたね。
ジャケットの下に半袖は失敗しました。
まあ、たまにこんな日があると、夏はまだ遠いのかとホッとしたりもします。
 
= = =
 
今の実験環境はなかなか大変なことになってまして。
研究棟は、元々別の建物だったらしい4棟が連結した、東西に非常に長い構造になっています。
廊下の片端に立つと、反対の端が点になる感じです。
写真は中央部から撮影。
地上六階、地下一階まであります。
で、まず居室が四階、最西端にあります。
ここではデスクワークをこなします。
そのほぼ真下、三階には実験室がふた部屋あり、合成実験はここで行います。
六階最東端には分析機器が置いてあり、分析系の実験はここでやります。
東端地下には共用の機器室があり、電子顕微鏡なんかはここのを使います。
さらに細胞実験は、研究棟の隣の棟、一階中央部でやっています。
……もう、毎日歩く歩く、登る降りる。
運動になるべぇと思いエレベーターは使わないことにしていますが、足が丈夫になる前に故障しそうな気も。
 
= = =
 
カルシウムを定量するための試薬が届きました。


この箱の中に、試薬が三本入っているようです。
では、中を見てみましょう。



おや……。
なんでしょうこれは。
変な形です。
箱から出してみます。



えーと。
なんだこれは。
いままでいろんな試薬を見てきましたが、これは初めてです。
というか、酷いです。
これはふざけすぎでは……。
なぜかって、この形状は非常に不安定です。
立てておくと簡単に倒れてしまいます。
倒れたら当然、中身がこぼれます。
中はpH12の強塩基です。
当然、触れば皮膚が溶けるし、目に入ったら素早く適切に処置しないと、後遺症が出るレベルです。
それを、この容器はないだろうと。
なにをしやがる和光純薬工業株式会社。
……ただひとつひっかかるのは、これは化学研究用試薬ではなく、あまりなじみのない対外診断用医薬品である、という点。
まあ、部類としては、妊娠検査薬とかそっちの仲間のはずです。
ということは、医療系ではこの形状がなにか有利に働く場面があるのかも、という可能性が少し。
謎だ。





 NHK(日本放置協会)は放置される側の団体です。