徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

蛍光と落語

えゝ、ここんとこ数日は細胞のいろんな蛍光観察をしておりました。
写真は蛍光顕微鏡。
蛍光色素で染めた細胞に、光を当てますと蛍光が出ます。
写真のように青い光を当ててやりますと、色素は緑色の光を出します。
その緑の光を専用のデジタルカメラで撮影してやる、というようなことをいたします。
するってぇと、まあ細胞が元気かどうかとか、どんな具合に基材にくっついているかであるとか、あるいはアポトーシス(自殺)しているかどうか、なんてことがわかるんですな。
ところで、写真を見てもわかりますが、蛍光顕微鏡の出す光ってのは、結構強烈なんでございます。
そりゃ、フィルターなんかを入れてやれば弱めることは出来るんですが、弱めちまうってぇと細胞の出す蛍光も弱くなっちまいますから、綺麗な写真が取れない。
仕方ないから、オペレーターはこの光を浴び続けるしかございません。
でまあ、部屋の明かりを落としてやりますと、もっと写真が綺麗になるってんで、薄っ暗いなかでやります。
横っ面に光を浴びながらパソコンのモニタを見て、ピントと露光を合わせて写真とって、試料を動かしてまたピント合わせて写真とっての繰り返し。
これを何時間もやっておりますと、しまいにゃ目が眩んできます。
それでモニタに写った細胞をみて、はッとしまして「この光り方は……」なんてよく見ますと、眼の中の残像だったりして。
いくら細胞が好きでも、終いにはため息ばかり出るようになります……
 
でまあ、なんで落語口調かと言いますと、このところCDつき雑誌の隔週刊「落語 昭和の名人」を買ってまして。
これ、オススメですよ。
普通、落語のCDは一枚三千円くらいはします。
割と高いんです。
CDはどう頑張っても70分くらいしか録音できませんから、まともな落語なら2〜3席しか入りません。
三千円はちょっと、出しにくいです。
ちくま文庫の「落語百選」春夏秋冬四巻ぜんぶ買えます。
しかしこの雑誌は、千円くらい。
しかも選りすぐりの音源で、落語CDとして何の問題もありません。
雑誌ですから解説書つきです。
オススメ。
 
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タヌキに聞いてみようのコーナー。
日記が久しぶりですね。
「まあ、いろいろ追い詰められていたので」
それでは、また。





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