徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

手作業とパラサイトイブ

基材に接着した細胞の広がり具合を評価してみようと目論んでいます。
接着性細胞というのはどこにもくっついていないときには小さく丸まっていますが、基材に接着すると、ひらべったく広がります。
そして基本的に、基材を気に入ればより大きく広がり、気に入らないとあまり広がらない性質があります。
つまり、細胞の広がり具合=真上から見たときの細胞の面積を調べることで、細胞が自分の居場所を気に入っているかどうかがわかります。
で、どうするかというと、とりあえず電子顕微鏡写真をもとに、細胞の広がりを見てみようかと。

これが細胞を上から見た顕微鏡写真。

黒い物体が細胞で、白い粒々は主にゴミです。
この画像を二値化します。
つまり、例えば細胞に色を付け、細胞がいない部分は白に塗り潰す、ということをして画像全体を二色にしてやります。

これであとは、「ImageJ」という特殊な画像処理ソフト(フリー)で細胞の総面積を求め、細胞の数で割ってやれば、細胞ひとりあたりの面積が求まります。
簡単ですね。
……言葉にしてしまえば。
実はこの一連の作業の中にボトルネックが潜んでいます。
二値化作業です。
電子顕微鏡写真で黒く写っているのが細胞だ、といいましたが、実は黒く見えている部分プラスその外側の一部も細胞で、つまり、細胞と基材の境目というのは非常に曖昧です。
そのためレタッチソフトの領域抽出ではうまく検出できず、手作業で切り分けるしかありません。
はい。
ペイント大活躍ですよ。
ペイントで細胞の輪郭を書き、その中をレタッチソフトで塗り潰し、ImageJで面積算出。
……えらい時間を食います。
さすがにこんなことやっとれんのですが、なにかいい策はないものか……。
 
徒然狸 ―タヌキの日記―
 
 
お遊び実験をしてみたら、とんでもない結果が出る。
……み、見たくなかった……。
えーと。
ミトコンドリアが偉く頑張り、他の細胞機能が追い付いていないような。
パラサイトイブか己らは……。
いや、見なかった。
俺は何も見なかった。
あ、かき氷食べたいな。
 
徒然狸 ―タヌキの日記―





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