徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

遊び疲れて頭が痛い・・・

NMRスペクトル

しぶりの休日。
とりあえず昨夜は夜更かしして、今日は昼まで寝て、起きたらゲーム三昧という夢のような駄目人間振りを発揮。
で、現在遊びすぎてか頭が痛い有様です。
・・・あしたはちゃんと、実験レポートの下ごしらえをします;
 
ういえば昨日書き忘れてましたが、「有機構造決定法」という授業のお話。
これはまあ、解析機器をもって有機化合物の分子構造を解析する手法を学ぶという、有機系化学者にとっては必要不可欠な内容なんですが、
その受講者僅かに20人弱(15人位だったかも;)。
実はこの講義は、二年次後期の「有機化学3」を習得していないと受けられないのですが、
どうやら有機化学3の単位を取れたのは化学科約70人のうち20人ほどだったとか。
・・・いや、まあ、選択科目なので必修科目ほど重要な単位ではないんですが、それでも三分の二も落とすかね・・・。
担当講師は授業もすごく丁寧で優しげな方だったんですが・・・うーむ。
そういえば、試験は結構シビアだった記憶があります。
内容は・・

分子式[tex
C^9H^{10}O^3]の物質をNMRとIRで解析したところ、以下のスペクトルが得られた。この物質の分子構造を描け。:・・・あの、授業中にはそんなに詳しい演習してないんですけど。なのに、いきなりグラフを二つ出されて、解析しろ、っていわれても; 正直、指定された教科書を見ながらでも無理な気がします。で、結局前提条件の分子式にすら合致しない物質を描いた記憶が・・・。
ピロールとピリジンについて以下の問に答えよ。
この辺はかなり重点的にやっていたので、ほぼできたと思います。
カルボニル化合物からアルケンを合成する方法を、有機イオウ、有機リン、有機ケイ素を用いて記せ。
これは・・・全部は出来なかったと思います。というか、最後にやったので時間がなかった; ・・・いやまてよ、それ以前に、最終生成物を「アルケン」と間違えて「アルカン」にした気も・・・;;
プロピレンをZiegler Natta触媒を用いて重合したポリプロピレンの、アイソタクチックとシンジオタクチックの構造を記しなさい。
これはヤマを貼ったというか、重点的にやっておいたのでセーフ。

で、問題は最後。

次の反応における主生成物の構造を記せ。
・・・これ、酷いんです。問題の書き方が、例えば、「2,5-hexanedione + isopropylamine + AcOH」とか「4-chloropyridine + NaOEt」とか・・・。反応前の物質が、名前で書いてあるーー; 化学反応を考察して生成物を推定するには、その反応にかかわる物質の詳細な構造が分かってないとかなり難しいんです。そりゃまあ、この名前を見て構造が分からなきゃいかんのです、本来。2,5-なんちゃら、とか、4-なんちゃら、って言うのは実は、IUPAC命名法っていう規則に基づいて物質に付けられる名前で、これを見ればその物質の構造が分かるんです。・・・分かるはずなんです。でもね、一年前とかにやったんで、覚えてないっすよ; しかも試験の真っ最中、不用意にこんな出題されてパニクってる頭では何も分からない。・・・しかしまあ何とか落ち着いて、4-chloropyridineとかは分かりました。しかし、半分くらいは白紙・・・。

結局、こりゃ好意的に採点してくれないと単位は無理だ、ってくらいしかできず。
一ヶ月も勉強したのに・・・と、試験が終わったときは泣きそうでした。
・・・ところがどっこい。
成績表を見てびっくり。
うちの大学は成績がA(80〜89点)B(70〜79)C(60〜69)D(〜59)の四段階評価。
Aが最高で、Dはいわゆる「不可」。
(ちなみに、90〜100点の場合は名誉評価Sがつくが、これは公的にはA扱い)
で、有機化学3の成績・・・A。
・・・。
嬉しいよ、そりゃ嬉しいよ。
でも、何でだろう・・・・・・・・。
世の中不思議が一杯です。





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