徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

キーボードと丸洗い

VIPでキーボードを丸洗いした人を見かける。
ふむ。
良く見たらうちのも相当汚れている。
いつ買ったか記憶にないほど昔から使っているので、そらまあ汚れますわな。
ので、やってみました。写真。
 
まあ、丸洗いと言っても本当に丸ごと洗うわけではなく、もちろん分解します。
キーボードというのはおそらく三層構造くらいになっていて、分解すると
 
〜〜〜〜〜〜〜〜 キーがはまっている上部パネル
―――――――― 中身の基板
======== 裏側の器パネル
 
こんな風になるはずで、要は上部パネルだけを水洗いすればよいはずです。
でまあやったことないので分解の仕方がようわからんが、とりあえず裏面のネジを全部外せば良いのでしょう。
・・・ネジがやたらたくさんある。
しばらく考えた末、全部外してみる。
で、上部パネルを引っぺがそうとするが。
・・・外れない。
確かに、外れそうな感じはする。
というか、外れる寸前なのだが、どうしても一箇所引っかかっている。
ネジの外し忘れかと思い良く探すが、見つからない。
もしかしてキーの下に埋もれているのかと思いなん箇所かキーを外してみるも、ネジはない。
謎である。
しばらく悩み、ふと気づく。
キーボード裏面に丸いシールが張られているのである。
「Dont remove」と書かれている。
あー。なるほどな。
シールを引っぺがすと、やはりネジが隠れていた。
ちなみにどうしてそのネジだけが封印されていたのかは後になって分かります。
 
さて、分解が完了しました。
想像よりは僅かに複雑な構造でした。

〜〜〜〜〜〜〜  キーがはまっている上部パネル
凸凸凸凸凸凸凸  押されたキーを押し戻すゴムのいぼいぼシート
―――――――  いぼいぼパネルの押し込みを認識する回路シート
=======  下部パネル

こんなんです。
さらに、上部パネルには小さな基板がネジ止めされていました。
キー入力をパソコンに送り出すための回路ですね。
これはもちろん外しておきます。
ゴムシートも若干汚れていましたが、回路に直接接する部分なので水洗は避け、エアダスターで清掃。
で、上部パネルは文字通り丸洗い。
シャワーをかけるとものすごい勢いでホコリが洗い出されてきます。
最早快感です。
洗剤を使おうかと思いましたが、残留したときに厄介なのでとりあえず今回はスポンジで擦るだけにしました。
水はタオルでふき取りましたが、細かい部分はなかなか吹ききれないのでエアダスターで吹き飛ばし、基板周りだけは丹念にふき取りました。
まあよかろう。
で、組み立て。
ゴムシートと回路シートがずれると厄介ですが、まあそれだけ気をつければあとはなんてことはありません。
上下のパネルを嵌めるだけ。
完了。
ネジ止めする前に一応、動作テストをして見る事にしました。
・・・。
トラブル発生。
全てのキーが応答しません。
回路シートの表裏を間違えたかと思いもう一度分解しましたが、そんなこともない。
そしてふと気づく。
キー入力を認識する回路シートと、信号をPCに送信するミニ基盤はもちろん端子同士が接することで働くわけですが、その端子の接触は、上部パネルと下部パネルにはさまれて圧迫することで初めて成り立っているのです。
つまり、さっき組み立てたとき、ネジを締めていなかったのでシートと基板が接触不良を起こしていたんですな。
そして、その接触に一番重要な位置にあるネジが、冒頭でシールに隠されていたあのネジだったのです。
理解完了。
さっそくネジを全て締めると、ちゃんと動作しました。
 
でまあ、丸洗いしたと言っても黄ばみはあまり取れませんでしたが、キーの感触がすべすべになりました。
購入当初はこんなんだったんですな。





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