徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

侵入者と英語フォーム

このところ細胞実験室に虫が侵入してきます。
この前は蟻がいたので駆除剤を設置したばかりですが、今日は別のお客様。
ゲジです。
触角まで入れると10センチ近くある大物です。
後で調べてみたら「オオゲジ」というやつらしく。
久しぶりに叫びました。
はっきりいって逃げたいですが、実験しなきゃいけないし、クリーンブースなので外に出さなければいけません。
しかし手でつまみ出すという選択肢は有り得ません。
毒があるかどうかもわからんし、それ以前に、なんか本能的に触ってはいけないビジュアルです。
なにかつまみ出す道具を探す。
ピンセットは持っていますが、相手がピンセットと同じサイズなので嫌。
いつもの実験室ならルツボバサミという、熱いものを摘むための器具があるのですが、細胞部屋にそんなものはなく。
探し回ってフラスコの中を洗うための長い柄のついたタワシを発見。
タワシ部分に奴を載せて、靴を履く余裕はなかったので靴下のまま建物の外に運び出しました。
あー。
死ぬかとおもった。
 
後で調べてみたら、ゲジは無毒で大人しく、しかも益虫なんですね。
ゴキブリを駆除してくれるそうです。
さらに、ネットで手の上にゲジを載せている画像を発見。
一瞬うぇっと思いましたが、よく考えたら別に気持ち悪がる理由がないんですよね。
というか、虫を気持ち悪く思うようになったのは何時からなんだろう。
子供の頃から毛虫とカマキリは嫌いでしたが、その他は別に嫌いではなかったはずなのに。(毛虫は毒があるし、カマキリは指を近づけると補食しようとするのが気持ち悪かった)
なんとなく嫌っているだけで、一度触ってみたら案外それ以降は平気になるのかも知れません。
そういえば、蝉の幼虫とか去年普通に触ったし。
今度ゲジがいたら手に載せてみるかね……。
 
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というわけで、今日は大学行ってきました。
夏期休暇に入る前に、どうしても実験を済ませたかったので。
あさって代休をとります。
 
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論文誌からメール二通とPDF三つが届く。
なんとなく、なにかの書類提出を求められているのはわかりますが、詳細はわかりません。
英語なので。
とりあえず、いつまでに提出しろ、という記載が見当たらないので緊急ではない模様。
しかたないので、頑張って読む。
一つは出版に際しての著作権とかの契約書にWEB上でサインしろということらしい。
早速指定URLにアクセスし、必要な情報を入力していくが、一部に謎の質問が。
「あなたがオーストラリア、アメリカまたはイギリスの政府職員の場合なんちゃらかんちゃら」
……意味はわかるが、意図がわからない。
政府職員ならなんだっていうんだ。
さらにわからないのは選択肢で、「私は政府職員です」「私以外の著者の中に政府職員がいます」とかの択一式なのだが、「著者の中に政府職員はいません」という選択肢がない。
大混乱である。
まさか政府職員の論文を専門に扱う雑誌に投稿してしまったのではないかという可能性まで考えましたが、まさかそれはなかろう。
悩む。
そして気付く。
もしかして、択一式だがどこにもチェックを入れないというのが正解なのでは……?
いや、国内サイトの普通の入力フォームでは択一選択肢を選ばないとエラーになることが多いが……。
やってみたら普通に通りました。
「該当者だけ解答してくれ」とか書き添えてほしいもんです。
 
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