徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

命名と環状線

我々材料屋さんは自分の作った材料に名前を付けます。
そうしないと論文の文中とかで分かりにくいためで、例えば、1000度で焼成して作った材料は「S1000」、1100度で焼いたのは「S1100」とか、そんなです。
しかし私の材料は作製法が割と込み入っていて、作製法からは命名が難しかったりします。
なので、材料の表面形態から、「繊維」とか「針」とか呼びます。
ただこれをしていると、「繊維」と云ったときに表面の繊維構造を指すのか、繊維構造に覆われた材料そのものを指すのかという微妙なニュアンスの違いを表すのがなかなか難しく。
そりゃ、日本語ならおてのものですが、英語となるとパッパラパー。
「繊維状表面を持つ材料」とか書けばわかりやすいですが、それだとせっかく短い名前を付けたいみがなくなります。
……今日の帰り際はそんなことを悩んでいました。
で、思い至ったのですが、そういえば昔から命名には苦労しました。
主に小説なんぞ書いていた頃ですが、よくみんな変わった名前とかつけられるなぁ、と。
そういえば名前は覚えるのも苦手だし、もしかして御先祖が命名師かなんか絞め殺したんじゃなかろうか。
まあ犀川先生風にいえば、「名前というのは物体の本質を表すものではないから、興味がない」だけかもしれんが……。
 
徒然狸 ―タヌキの日記―
 
 
ROLEXの巨大看板に、全面にダイヤがびっしり埋め込まれた金時計が描かれていた。
バンドから文字盤から、とにかくびっしりである。
……あんなイボガエルみたいなのを欲しがる人もいるんだろうか。
 
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環状線の「外回り」「内回り」がどうしてもピンと来ない。
「右回り」か「左回り」にしてくれ。
 
徒然狸 ―タヌキの日記―





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