徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

眠いぞ

どこまでもつづく海を見たことがある。
どうしてあれは、あんなにも心に触れてくるのだろう。
そのまっただ中に放り出された自分を想像してみる。
手をのばそうとも掴めるものはない。
あがこうとも、触れるものもない。
四肢をのばしても、何にも届かない。
水平線しかない、世界。
そう、そこは確かにもうひとつの世界だった。
そしてその世界には、向かえる場所もなく、訪れる時間もない。
でもそれは絶望ではなかった。
あれこそが永遠を知った、最初の瞬間だった。
大海原に投げ出されたとき、ぼくは永遠を感じる。
だからぼくは、小さな浜辺から見える、遠く水平線に思いを馳せたものだった。
    
                                                   ――「ONE - 輝く季節へ
 
= = =
 
秋眠も暁を覚えず。
眠い。
 
あ、週末にちょっと愛知行きます。





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