徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

えるびすに行って思い出したが

この前行った「一蘭」というラーメン屋(渋谷店)がおもしろかった。
なんでも、「ラーメンを食べることに集中してもらうため、店員と極力接することのない」店作りをしているらしい。
まず店にはいると、食券販売機。
まあ人気ラーメン店ならこれは普通。
食券をかって進むと、壁に店内の見取り図があり、各席にランプが付いている。
席が空くとランプが点灯し、勝手にその席についてください、というわけだ。
ちなみに席は全てカウンター。
厨房をはさみ、向かい合わせに、長いカウンターが二列ある。
そして、すべての席と席の間には衝立が置かれており、隣りの客は見えない。
さらに、正面(厨房側)にはミニサイズの暖簾が下がっていて、中を行き来する店員は胸からしたくらいしか見えない。
カウンター席と言うよりは、小さな穴ぐらに座っている感じがする。
座るとすぐ、店員が水のコップと、A5ほどのピンク色の紙をくれる。
この紙はオーダーシートで、つまり、スープの濃さ、油の量、麺の堅さ、チャーシューの有無などを、備え付けの赤ペンで記入する。
書き終わったら、テーブルに埋め込まれた呼び出しボタンを押して店員を呼ぶ。
店員は食券とオーダーシートを回収し、暖簾の奥に消える。
ちなみに各席には、回転寿司屋にいてお湯が出る蛇口のようなものが設置されており、水はそこで勝手に汲むことができる。
十分弱でラーメンが来る。
店員はテーブルにラーメンを出すと、暖簾があったところに今度はスダレを下ろしてしまう。
これで前と左右が完全に壁になった。
恐るべき徹底ぶりである。
ここまでくると清々しさすら感ずる。
ちなみにラーメン自体も旨かった。
 
= = =
 
駅で昔の映画のDVDが500円で売っていたので、「壮烈第七騎兵隊」と「奥様は魔女」を買ってみた。
どちらもモノクロ。





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