梅雨明けと蟻

先週から絶対梅雨明けしてるとおもっていたら、やはり梅雨明けでした。
梅雨明けしたらかき氷を食べようと思っていましたが、ニュースを見たのは昼食の買い物を済ませた後。
明日に回そう。
　
徒然狸 ―タヌキの日記―
　
　
クリーンベンチに蟻が侵入しました。
……クリーンベンチとは前面がガラス張りになっている箱型の無菌作業台です。
ガラスは下のほうに隙間が空いていて、そこから手を突っ込んで作業します。
隙間からは絶えず空気が吐き出されていて、空気中の菌やホコリなんかが中に入らないようになっています。
そしてクリーンベンチはクリーンブースと呼ばれるビニール張りの小部屋に設置してあります。
要は簡易クリーンルームです。
クリーンブースもやはり絶えず空気を吐き出していて、菌やホコリが入らないようになっています。
ただ、このシステムで排除できるのは、空気中を漂う物体だけ。
自分の足で歩いてくる物体は侵入できてしまいます。
クリーンブースとクリーンベンチのなかに、それぞれ三匹ずつ蟻さんがいらっしゃいました。
ショック！
蛙が侵入してくるのは夢で見ましたが、現実になにか侵入してくるのは想定していませんでした。
まあ、クリーンベンチのほうは、使用していないときは常に内部が滅菌用の紫外線に曝されているため、蟻さんは死んでいましたが、クリーンブースの蟻さんは元気いっぱい。
こりゃいかんと思い、即行で駆除剤を買ってきてブース内に設置しました。
……一応領収書はもらいましたが、殺虫剤って研究経費で落ちるんだろうか……。
　
「蟻進入禁止」と貼紙をしてみる
徒然狸 ―タヌキの日記―
　
　
5％の水酸化ナトリウム溶液（強アルカリ）を時々使うので、作り置きしていたんですが。
ふと見ると、なにやら沈澱が出来ている。
薄い板状の結晶が溶液の中を浮遊しており、光をきらきら反射してたいそう綺麗である。
……などと喜んでいる場合ではない。
原因を模索する。
空気中の二酸化炭素と反応して炭酸ナトリウムができたのか？
でもこんな結晶になったっけ……。
そして一つの可能性に行き当たる。
私は化学者としてあまりにも初歩的なミスを侵していた。
水酸化ナトリウム溶液を、ガラス瓶に入れて保管していたのである。
何故これがミスかというと、理由は簡単。
水酸化ナトリウムはガラスを溶かすからである。
厳密にはガラスはアルカリに溶けます。
そりゃ、塩酸にアルミを入れたときみたいにじゃんじゃか溶けたりはしませんが、ゆっくりと確実に溶けます。
で、溶けたガラスと水酸化ナトリウムの化合物が、結晶化して沈澱したんじゃないかと。
とりあえず、すぐにプラスチックボトルを注文しました。
……鬱だ。
　
徒然狸 ―タヌキの日記―