徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

撮影

ってきました。
・・・散々でした。
いやもう、やる実験やる実験ほとんどうまく行かず;
別に誰が悪いわけでもないんで仕方がなかったんですがね。
まず初っ端、金属樹を作る実験。
難溶性の塩を水に溶かす操作。
・・・溶けねえ。
ので、三脚に乗せてバーナーでがんがん加熱&撹拌。
・・・溶けねえよ、アニキ。
なんだかんだ言いながら十分くらい撹拌しただろうか。
少しは減ったが、「完全に溶け切りました」のシーンを撮影しなきゃいかんので止められない。
・・・腕がだるいし、しかもバーナーにあぶられて熱い。
結局最後まで解けない部分があったので、ろ過までしました・・・。
 
次に、もう一種類の金属樹。
・・・これはどうやら呪われた実験らしく、成功率が低いらしいと最初に聞かされる。
でもまあ大丈夫だろうとスタート。
塩化スズを水に溶かすと、水と反応して加水分解し、水酸化スズの白色懸濁液になる。
で、ここに希塩酸を滴下すれば、イオン化して無色透明になるはずなのだが・・・ならねえ。
真っ白だよアニキ。
・・・濃塩酸をドバドバ入れても真っ白だよ・・・。
しかも、塩化スズの在庫がなく、追実験が出来ず。
次回持越しとなる。
次回担当のMさん・・・がんばって;
 
で、昼飯。
弁当を食すが・・・プロデューサーのHさん、相変わらず食うのが早いっす;
 
次、水素を用いた酸化鉛の還元。
これは高校の頃ビデオで見て、常々やってみたいと思っていたのでラッキー。
水素発生装置、還元用ガラス管、水素排出用ガラス管でシリーズを組み、水素を通しながらバーナーでガンガン加熱する。
すると、最初オレンジ色だった酸化鉛が、みるみるうちに銀白色の液化金属へと変貌。
完全にうまく行ったこともありちょっと感動。
 
最後は、マグネシウムリボンを用いた水の還元。
高音の水蒸気中でマグネシウムを燃やすと水から酸素原子が剥離され、水素が発生するという反応である。
が、これが最悪だった。
水蒸気発生装置、還元用ガラス管、水素排出用ガラス管のシリーズを組み、マグネシウムを入れた還元用ガラス管をガンガンに加熱する。
また、結露を防ぐため、水蒸気発生装置と還元用ガラス管の接続部のガラス管も、バーナーで加熱する。
・・・しかし、そこはガラス器具。
割れまくりました。
最初の二回は接続部のガラス管。
いくら加熱しているとは言っても、高濃度の水蒸気が直でやってくるため、どうしても結露してしまう。
で、加熱しているところに水がつくと、当然「パリン」。
見事に割れました。
で、三回目、ようやくマグネシウムに点火する所まで行ったんですが、燃焼が終わったところで還元用ガラス管が「バリ」。
まあ、予測の事態ではあったんですがね;
マグネシウムは燃焼するとき、千度以上の高温を発します。
で、まあガラス管の中でいきなりそんな熱が出たら、割れますわな。
超耐熱ガラスではなかったので・・・。
不幸中の幸いというか、マグネシウムの燃焼が終わり、水素の捕集も完了したところで割れてくれたので、まあ失敗というわけではなかったんですが;
ちなみにその実験は三人がかりで、水素の捕集はHプロデューサーがやってくれたんですが・・・。
水素が噴出してくるガラス管は、同時に高温の水蒸気も出ているためすごく熱くなってます。
しかし、やっと水素が発生した三回目。
時計は既に19時を回り、これを失敗するわけには行かない。
で、Hさん、
「うおー例え火傷しようともこの水素さえ捕集できればぁぁぁぁ!!」
と叫びながら根性の保持。
さながら熱血教師のごときでした。
グッジョブ!
 
で、まあ朝から九時間かけて、どうにかこうにか撮影は終了。
・・・いやはや、疲れました;





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