徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

祖国への懐疑について

プラットホーム。
田舎駅だが電車の本数が少ないので、電車到着直後はかなり混雑している。
杖をついて歩いてる人がいる。
その人はスーツケースを曳いている。
階段に差し掛かる。
ぎっしり混雑の中、
杖をつきながら、
スーツケースを持って、
階段を上っている。
 
誰か助けますよ。
普通。
周りの誰も助けないの。
そういうの助けるの恥ずかしいとかじゃなくて、見てられないだろ。
あっやべえ!ってなるだろ。
マジかよと思って慌てて、スーツケース奪って、彼女の乗換先のプラットホームまで運んだけど。
日本ってこんな国だったかしら。
 
小学校の教科書で読んだか忘れたが、その砂漠の国には「ありがとう」をいう風習がないという。
たとえば砂漠の真ん中で、水も食料も尽きて死にそうになっているとき、誰かから水や食料をもらっても、ありがとう、とは言わない。
なぜかというと、困っている人を助けるのは当たり前のことだから。
ありがとう、と言うと、それはつまり「普通ではありえない格別の配慮をしてくれて感謝する」ということになる。
噛み砕けば、「あなたがそんなことをしてくれるとは思わなかった」ということ。
それはつまり、「あなたが死にそうな人を助けるとは思わなかった」ということになり、相手への侮辱になるからである。
と書かれていたと記憶している。
それは極端な話としても、ぼくは日本にも同じようなものがあると思っていたんですが・・・。
 
タヌキは悲しい気持ちになりました
徒然狸 ―タヌキの日記―
 

筆者は盲導犬尊敬し、個人的に応援しています。
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