徒然狸 -タヌキの日記-

冬が来たんじゃない、秋が深まったんだっ

一年間の末のお目見えについて

そんなわけでボルト抜きののち退院し、一週間を経て9月2日(土)、抜糸。
これからまた経過観察のための通院が続くのかと思っていたのですが、もう大丈夫だから来なくていいよ宣言を受け、完治となりました。
・・・まあ、まだ傷が腫れているというか、傷をふさぐために繊維芽細胞(フィーちゃん)が作ってくれた肉芽組織がガッチリ残っていて傷口が盛り上がった固い状態のため、腕の動きは完璧ではありませんが。
毎朝のラジオ体操を踊っていても、違和感なく踊れるレベルには達しています。
手首まで及んでいたむくみ(浮腫)も一気に引いてきており、浮腫の後に残る一時的かつ局部的な腕の痛み(指で押すと筋肉痛のように痛い)も日を追うごとに薄れつつあります。
おそらくあと2週間もすれば、あらゆる異常を感じなくなり、全く正常な状態になるはずです。
 
さて、話は手術直前までもどるのですが。
とにかく、看護師さんとか手術スタッフとか執刀医とか、会う人全員にお願いしたことがあります。
摘出したボルトとかを、ちょうだい、って。
 
今でこそまったくちがう仕事をしていますが、ぼくの専門分野は実は人工骨です。
つまり、骨を補強したり、骨の代わりに体に埋め込む材料、生体材料が学生時代さいごの3年間のぼくの研究対象でした。
化学的に処理した様々な生体材料の表面に細胞を乗っけて、彼らが喜ぶかもだえ苦しむかを観察し続けるのがライフワークでした。
とはいってもそれはいわば、フラスコの中での話。
本物の動物に埋め込む本物の生体材料とは縁遠かったのです。
その憧れの生体材料が自分の中に入っている。
生体材料の研究者(だった者)として、これを実際に自分の手で触れないなんて考えられません。
それに考えてみれば、これはいわば自分のお金で買ったものです。
ぼくのものです。
勝手に処分されるなど看過できません。
これはぼくのもの・・・ぼくのもの・・・だれにもわ た さ な い ぞ ウ ヘ ヘ ヘ ヘ ヘ 的な倒錯の果てに、とりあえず手術関係者みんなにお願いして、無事に(?)それを手にすることができました。
 

 
あーら。
なにこれカッコイイ。
しっかりした肉量感。
チタン合金の冷たい輝き。
それでいてなんでしょう、この、何かのために最適化されたような無駄のないフォルム。
嗚呼。
美しい・・・(白目)
 
ちなみにこのパズルの模範解答は以下の通りです。
 

 
なんというか。
意外と言葉にできません。
一年間、ぼくを支えてくれてありがとうというか、お前よくも今まで何の違和感もなく腕に入ってたもんだなというか、わー金属かっこいーというか。
感謝と、気持ち悪さと、美しさと。
 
らーらーらー
ららーらー
言ー葉にー
できなーい♪
 
徒然狸 ―タヌキの日記―

筆者は盲導犬尊敬し、個人的に応援しています。
http://www.moudouken.net/





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