徒然狸 -タヌキの日記-

――空。美しい空。悲しい空。何かを置き忘れてきてしまったような、空。

学校について

西田敏行主演、「学校」という映画作品があります。
90年代の作品ですからご存知ない方も多いでしょうし、ぼくもたぶん、00年代に入ってから知ったのだと思います。
夜間学校という言葉を知っていますか。
我々、こうやって口をぽかんと開いてネットを眺めてる、なんの不自由もなく漠然と生きてきた人間には接する機会すら少ない言葉ですが。
満足に学校に通う余裕もなく必死に生きて、気づいたら大人になっていて、今からでも学校生活を送りたい、生きる力を得たいと切望している、たとえばそんな方々に門戸を開いている学校の一です。
中学から大学まで、今現在たしかに存在する学校です。
 
映画「学校」。
教職にあこがれたこともあり、DVDまで買って時々繰り返し見ています。
子供から老人まで、ごちゃ混ぜの学級ですから、様々な出来事があります。
子供が大人の教えに学ぶこと、大人が子供の言葉に救われること。
ごちゃ混ぜです。
眺めているといつの間にかにこにこしていたり、いつの間にか涙が出たりする不思議な作品です。
いつしか、自分が「先生」だったらこんな時何を言うだろうか、何を思うだろうか、といった空想を呼び起こされます。
 
ぼくは教員ではなく技術者としての坂道を転がり始めていますが。
年々後輩も入ってきて、「教える」機会も増えてきています。
・・・「教える」、という大層なことをしている自信は全くないので、思いを伝えている、という感じですが。
それも、口下手なもので、なんで自分はこんなにうまく喋れないのかと嫌になることも度々です。
でもまてよと。
自分の持っている知見があり、それを伝え、生きる力にしてやらなければならない。
専門も学歴もまるで違う人間関係の中でそれを遂行する、これは「学校」の世界そのままです。
自分が「学校」の「先生」だったらどうするか。
もしかしたらこの空想が、自分の中一つの壁を超える礎になるのかもしれないとか、思っちゃったりなんかしてしてもう。
 
徒然狸 ―タヌキの日記―
 

筆者は盲導犬を尊敬し、個人的に応援しています。
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