徒然狸 -タヌキの日記-

冬が来たんじゃない、秋が深まったんだっ

解決と問題と鑑賞

長らく抱えて来た問題が片付きつつあります。
次の学会に向けた大実験の準備が完了。
今週から取り掛かり、来週頭にはデータがでます。
成功すれば、卒業に必要なデータの根幹が出揃うことになります。
そして、基板表面に対するタンパク質吸着量の測定法をついに確立。
これは去年から抱えて来た問題で、測定誤差が測定値の30〜50%と非常に大きかったのです。
それをようやく10%まで低減できました。
これならいいデータになります。
学会が終わった辺りから年内いっぱいで本データを出す予定です。
そして出揃ったデータを元に、来年一年で論文を二報出せれば、晴れて博士になれます。
他大学の他分野に飛び込み暗中模索の一年半でしたが、もうすこしです……。
 
徒然狸 ―タヌキの日記―
 
 
下官の抱えているトラブルが耳に入る。
なんでも今年に入り、ブラックライトの出力が30%落ちたとか。
ライト自体を新品に代えても効果はなく、メーカーも仕様変更等はしていないという。
わけがわからんのではてなにて質問したところ、二つの可能性が浮上しました。
一つは、ライトを装着するソケットの問題。
蛍光灯のソケットには「蛍光灯安定器」というユニットが組み込まれています。
この中身はコイルが入っているだけのようですが、一般的な寿命は10年以下。
現行のものを調べてみると、どうやら96年製らしく、それっぽい感じです。
しかしもう一つ懸念があり、ライトの出力を計っている「照度計」が狂ったのではないかということ。
もう一台あれば比較検討できるのですが、あいにく周囲のラボにもありません。
もう一台買うにせよ校正を外注するにせよ、数万円コースです。
とりあえずソケットを買ってみる感じですかねぇ……。
 
あちらが立てばこちらが立たず
徒然狸 ―タヌキの日記―
 
おーいお茶のティーパックに俳句が載っているのを以前ご紹介しましたが、最近になって、気に入ったものはパッケージを保管するようになりました。
今手元にあるのはふたつ。
 
改札を くぐって手を振る 夏の終わり
 
夏の終わり。
この言葉にこの句の殆どが集約されている気がします。
楽しかった夏。
眩しかった夏。
長いはずなのに、とても短かった夏。
その、終わり。
ピリオドになった改札と友人の向こう側に見えたのは、きらきら光る海だったのか、いっぱいに光を浴びた山の緑だったのか。
想像を掻き立てられますが、いずれにせよ、それはこの夏を象徴するような景色だったのでしょう。
 
つづいてはこちら。
 
提案も なくて会議の 窓に鳩
 
どうですこれ。
綺麗な俳句のあとなので、間の抜けた感じが一段と際立つでしょう。
聞こえないはずの鳩の鳴き声が、「クルックー」と脳天気に聞こえてきそうです。
しかし、誰もが一度は経験する光景なのではないでしょうか。
なぜか会議に集中できないとき、さ迷った視点の先にあるのは壁の染み、同僚のへんなネクタイ、ホワイトボードの誤字。
そんな他愛のないものの代表に選ばれたのが「窓に鳩」。
窓の外の鳩。
会議の部屋の中ですらない、完全に会議から切り離された存在でいて、しかも生命体。
窓の鳩。
早く会議が終わらんかなぁ、と退屈しきっていた詠み手の心が、窓の外の鳩によってほんの一瞬「おやっ」と微かに踊る。
会議室という空間に、詠み手と鳩だけがいるもう一つの空間が出現する。
そんな微小な感覚をうまくクローズアップしています。
 
徒然狸 ―タヌキの日記―





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